30代貯金なしの不安を解消させる無理のない貯金生活の始め方とは
30代で貯金なしという不安を少しでも軽減したい人へ
仕事を一生懸命にしてきた人ほど、意外と貯金がゼロの人が多いです。しかし、30代にもなると貯金がないことに不安を感じますよね。一刻も早く貯金を始めるためにも、まずは将来どのくらいのお金が必要なのかを知ることが大切です。自分のライフプランをたてて、将来への不安を少しでも軽減させましょう。
色んな費用を知って自分に必要な目標を立てる
情報がゼロの状態からライフプランを計画するのは難しいです。まずは、これからの人生にかかる費用を知り、資金計画をたてましょう。
結婚や出産などのライフイベントにかかる費用
将来、結婚を考えているのであれば、さまざまなライフイベントに合わせた資金計画をたてる必要があります。まずは、結婚式費用。親族、会社関係者、友人たちを招いて披露宴をおこなう場合は約400万~500万円が必要です。
ご祝儀や親からの援助で少しはまかなうことができるかもしれません。また、披露宴ではなく、レストランウェディングなどの簡易的なものであれば、100万円ほどで費用を抑えることも可能です。
次の一大イベントは住宅購入。建売住宅から注文住宅、新築マンションなどで費用は異なりますが約3,000万円~4,500万円が目安です。子供ができれば出産費用として約50万円、子供の教育費は公立校だと約600万~800万円、私立校だと約1,500万~1,800万円必要です。
それ以外にも、老後費用に夫婦二人で約3,000万円用意する必要があります。これは、老後の生活費を月約25万~30万円と仮定し、年金分も差し引いて計算した金額の目安です。
また、病気などで入院することがあれば、一日あたり約1万円の入院費がかかります。差額ベッド代、入院時の食事代、生活雑費代、先進医療の技術料などは保険がきかない場合が多いため、自己負担になることもあります。
独身を楽しんだり夢を叶えたりするその他イベント費用
結婚願望がない人も、独身生活を楽しんだり、なにか実現させたい夢がある場合はもちろん資金計画をたてる必要があります。まずは、仕事のご褒美として行くことが多い旅行。交通費、宿泊費、お土産代、食費などを合わせて国内旅行だと約5万円、海外旅行だと約25万円が目安です。
せっかくの旅行だからと奮発すればもっと費用は高くなります。また、海外留学を予定しているのであれば、1年の滞在だと約200万円以上が必要です。LCCなどの格安航空券を利用したり、ホームステイではなくシェアハウスで滞在したり、都市部より郊外を選んだりすることで費用を抑えることが可能です。
それ以外にも、開業の夢がある人はカフェだと約100万円以上から、サロンだと約800万円以上の費用が必要です。もちろん、居抜き物件を利用したり、中古の備品などを使うことで費用をおさえることも可能でしょう。
30代から始められる無理のない貯蓄のススメ
資金計画をたてたら、さっそく貯蓄を始めていきましょう。まだ、資金計画をたてるのが難しい人でも、早めに貯蓄を始めることをおすすめします。
お給料からの天引きで強制的に貯金する方法
毎月、気付いたらお金を全て使い切ってしまっている人におすすめの貯蓄方法です。
勤務先の財形貯蓄制度を利用する
財形貯蓄制度とは、企業が導入する福利厚生の一つです。そのため、個人では加入することができないため、勤務先に導入されているのか確認する必要があります。
加入することができれば、給料日に一定の金額が天引きされます。また、簡単に引き出すことができないため、無駄遣いが多い人でも強制的に貯金ができるシステムです。
個人で金融機関の自動積立を利用する
勤務先に財形貯蓄制度が導入されていない場合でも、銀行などの金融機関で簡単に自動積立をおこなうことができます。金融機関によって、積立期間や金額などのサービスがさまざまであるため、自分のライフプランに合ったものを選ぶようにしましょう。
また、特にこだわりがないのであれば、給与振込口座と同じ銀行のサービスを利用することで、面倒な手間が少なく済みます。
毎月動くお金の流れを把握して節約につなげる
貯蓄を始めるときは、まずノートやアプリなどで家計簿をつけ収入と支出のお金の流れを把握することが大切です。そのうえで節約できる箇所をみつけて実践していきましょう。
ノートで家計簿をつける場合、「食費」、電気代などの「固定費」、日用品などの「必要経費」、「娯楽費」、冠婚葬祭などの「特別費」の五項目に分けると整理しやすいです。
また、雑貨は日用品ではなく娯楽費へ、外食は食費ではなく同じく娯楽費へと分けることで、必要なものと余計なものとを区別することができ、無駄遣いを明確化できます。このようにノートで書く作業が面倒であれば、携帯アプリを利用するのも一つの手です。
最近では、銀行口座や電子マネーなどと連携して残高が把握できるものや、レシートの写真を撮るだけで自動で記録してくれるものなど、さまざまな家計簿アプリがあるため上手に活用してみるとよいでしょう。
色んな料金を見直してみる
あらゆる料金を定期的に見直すことで、貯蓄できるお金が増える場合もあります。たとえば、携帯料金や保険料などは契約時と同じプランで継続しがちですが、一年に一回ほどの頻度で見直すことで不必要なサービスを省くことができるため、結果的に料金を安く変えられます。
また、スマホアプリへの課金や各サービスへの月額支払いなど、現在使っていないものに支払いを続けていないか一度確認してみるのもよいでしょう。自動的に安いプランに切り替わったり、使っていないからと勝手に契約が切れるプランなどは存在しません。現在の収入に合っているか、しっかりと収支のバランスをみることも大切です。
無理のない範囲の副業で収入を増やす
貯蓄を増やすためには、支出を減らさなければいけません。しかし、節約続きではストレスを感じる人も多いですね。そのようなときは、副業で収入を増やしてみましょう。そもそも、収入が少なければ、節約できるお金も限られます。
本業とは別に、アルバイトや在宅ワーク、ネット販売などをおこなえば、増えた収入分だけ貯蓄に回すことが可能です。最近では、ハンドメイドなどの趣味を利用してネット販売する人も増えてきました。趣味の範囲内であれば、無理なく副業も続けることができます。
しかし、本業よりも副業の比重が重くなってしまうと、ストレスがたまり浪費につながってしまったり、本業に支障をきたしてしまうこともあるため、無理のない範囲でおこなうことが大切です。
世間の30代の貯金額はどれくらいか
世論調査では、二人以上世帯の貯金額の平均値が735万円、中央値が200万円となっています。しかし、30代の貯蓄がない人の割合は年収300万未満の場合で約46%、300万~500万円未満の場合で約38.5%も占めており、年収500万円未満においては約4割の人が貯蓄できていないのが現状です。
そもそも、平均値とは高所得者の収入も含まれているため、どうしても数値が高くなります。そのため、全ての統計の真ん中をさす中央値が実態に近い数字といえるでしょう。
しかし、同じ30代とはいえ、30歳と39歳ではキャリアや年収に幅があります。また、家庭をもっている人や、家庭をもつことを意識していない人とでも貯蓄の差は生まれます。
大事なのは、自分の貯蓄を平均値や中央値に近づけることではなく、自分に必要なお金を貯めることです。そのためにも、資金計画をたてることはとても大切なことです。
貯蓄は未来の自分への投資と考える
これからの人生、病気やケガなどで緊急にお金が必要となる場合もあります。そのため、将来の夢と併せて生きるために必要なお金も貯蓄する必要があります。
30代は、仕事や私生活においてさまざまな方向性を考える年代です。この機会に、改めて未来の自分について考えてみましょう。30代貯金なしでもまだ間に合います。今からの積み重ねが、10年後20年後に大きな差になるでしょう。