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通訳案内士は東京オリンピックに向けて、ますます活躍が期待される仕事

通訳案内士は東京オリンピックを目前にし、活躍が大変期待される職業です。外国人観光客の旅行をサポートし、観光案内をする通訳案内士はどのような仕事でしょうか。通訳案内士のなり方と、取り巻く環境についてみていきます。

通訳案内士の仕事について知ろう

外国人旅行者が急激に増え、日本中の観光地で外国人旅行者を案内している通訳案内士をよく見かけるようになりました。今、活躍している通訳案内士になる方法と、仕事の現状をみていきます。

通訳案内士の仕事内容とは?

観光地で見かける通訳案内士たちは外国語がペラペラで、とてもかっこよく見えます。通訳案内士の仕事内容と働いている時間についてみていきます。

通訳案内士の定義

通訳案内士の仕事とは、通訳案内士法で「報酬を得て、通訳案内(外国人に付き添い、外国語を用いて、旅行に関する案内をすることをいう。)を行うことを業とする」と定められています。

ボランティアで通訳案内するグループや人々もいますが、一般的には国家資格もしくは地方通訳案内士の試験に合格して、それぞれの組織に登録し、収入を得て通訳案内業務を行う人を通訳案内士と呼びます。

通訳案内士を取り巻く環境

通訳案内士は、かつては有資格者のみが業務を行える業務独占資格でしたが、平成30年1月より通訳案内士の業務独占規制が廃止され、誰でも有償で通訳案内業務を行えるようになりました。

2020年の東京オリンピック開催をふまえ、外国人観光客の増加に通訳案内士の数が追いついていないからです。実際は、英語の通訳案内士は余っていますが、観光客数が多い中国語や韓国語の通訳案内士は数が少ない状況です。旅行代金に対して通訳案内士への報酬額が高すぎるという問題がありました。

外国人旅行者の旅行形態も変化しており、30年前は団体旅行が中心でしたが、今は個人旅行に変わっています。通訳案内士を雇うとすれば、東京や京都を中心としたバス旅行や、富裕層の家族旅行、学会や会議などスポンサーがいる場合が中心です。

観光庁は外国人旅行者の目標数は、2020年に4000万人と掲げています(ちなみに2017年は2869万人)。外国からのクルーズ船が地方都市に来港することも増えてきました。これら目標数値に到達するころには、誰でも通訳案内ができるとはいえ、国家資格を持った通訳案内士の需要は今より増えている可能性があります。

通訳案内士の仕事の大変さとやりがい

通訳案内士の仕事は具体的にどのような仕事で、それはやりがいのある仕事なのでしょうか。

大変さは気を抜けないサービス

かつては通訳案内士とツアー添乗員の2人体制で、一つのツアーに添乗していましたが、今は通訳案内士が添乗員の役割もしています。

つまり観光地での観光案内の他に、スケジュールに合わせたツアー運行、ホテルや食事の予約確認、旅行者への細かいケアも業務に含まれます。

海外のお客様は宗教などによる食事制限がある方が多く、ある人はベジタリアン、ある人はイスラム食、またある人は肉はダメだけど魚ならOKなど、お客様ひとりひとりの食事を毎回確認する必要があります。

夕食や夜のイベントが終了してお客様が部屋に入られた後は、明日のスケジュールや交通状況の確認があります。その間にもお客様に何かトラブルがあれば24時間対応しなくてはいけません。寝るのは大変遅くなりますが、翌朝は誰よりも早起きをして食堂に行き、お客様の朝食のケアをします。

やりがいはお客様からの感謝の言葉

体力を消耗し、気をつかう仕事でありながら、通訳案内士たちは長年仕事を続けています。中には80歳を超えた現役通訳案内士もいます。彼らは、ひとつのツアーが終了すると次の仕事が待ち遠しいと言います。お客様から感謝の手紙が来ると、なおさらです。

外国人旅行者たちは、その通訳案内士を通じて日本を知り、体験します。いわば通訳案内士は日本を代表しているわけで、その点でもやりがいを感じるそうです。通訳案内士は、体力的にはハードですが、人に会うことが好きな人にとってはやりがいのある楽しい仕事だといえます。

通訳案内士になるために必要な技術や資格

通訳案内士は国家試験合格で取得する資格と、そのほか地方の公的団体が発行する資格があります。

どんな種類の資格がある?

通訳案内士には、全国を案内する「全国通訳案内士」と、限定された地域のみ案内する「地域通訳案内士」の二種類の資格があります。全国通訳案内士は観光庁が年1回行う「全国通訳案内士試験」に合格する必要があります。地域通訳案内士は地方の公的団体が行う試験に合格する必要があります。

広域エリアを巡るツアーガイドには全国通訳案内士が適しており、限定された地域での詳細な案内が必要なツアーには地域通訳案内士が適しています。

通訳案内士になるために必要な技術や資格の勉強法

通訳案内士試験は年齢、性別、学歴、国籍などに関係なく受験できますので、その点ではハードルは低いです。科目は、日本地理、歴史、一般常識、外国語で、合格ラインは一般常識60点、その他は70点とされています。しかし、実際の合格点は、平均点がいちじるしく低かった場合には下げられることが多いです。

勉強方法は、スクールや通信教育を受講する人もいますが、独学やインターネットによる情報収集で合格する人も多くいます。内容は難しくはありませんが、暗記事項が多いので、学習に時間をさける人が有利です。

外国語は、例えば英語では英検1級、TOEIC850点以上を取得していれば1次試験免除です。2次で口述試験がありますが、語学が得意な方にはそれほど難しい試験ではありません。

ステップアップにつながることも

通訳案内士にとっては、やはり旅行会社と契約を結び、その旅行会社が主催するツアーに添乗する、もしくは外国人富裕層の個人旅行に随行することが、いちばんその資格を生かせる仕事です。

通訳案内士は基本的にフリーランスなので、実力がつけば独立して個性的なツアーを販売する人も多くいます。国を挙げて外国人観光客誘致に取り組み、来日数も急激に増えているので、今は起業するチャンスともいえます。

通訳案内士の仕事を続けていると、結果的に語学を学び続けることになり、語学学校の講師や会議通訳、翻訳業へ転身したり、兼業する人もいます。

通訳案内士の気になる年収

通訳案内士の年収は個人により差がありますが、一般的に英語の通訳案内士の単価は低く、その他言語の単価は高いといわれています。英語の通訳案内士は需要より供給の方が多く、その他外国語は通訳案内士が不足しているからです。

しかし、英語の通訳案内士も技術とお客様からの反応が良ければ、日当3万円以上の仕事が絶え間なくありますので、一概には言えません。

年収50万円以下の英語通訳案内士が圧倒的に多いのは、趣味やボランティアレベルで仕事をしている方が多いからです。国家試験の受験生は60歳以上の方が圧倒的に多く、趣味で受験する人が多いことも一因です。

通訳案内士で女性はどのくらい活躍している?

通訳案内士は女性が大変有利な職業です。企業で直接雇用されないと収入が安定しませんが、通訳案内士はフリーランスが多いので収入が不安定です。旅行シーズンには仕事は多くありますが、オフシーズンはほとんどありません。

雇用面でいえば、女性のライフサイクルに合わせて仕事を受けることができる上に、60歳以上でも仕事があるので、女性にとっては大変都合の良い職業なのです。出産や育児のあいだ、学校行事が多い時期は仕事を受けないなど、融通がききます。

また、通訳案内士の仕事は、女性の持つ細やかさが求められる点で男性より有利です。玄関で履き物をそろえたり、お客様の健康状態を把握したりなど、観光案内よりも小さな気遣いの方がお客様からの評価を得やすいのです。

女性の客室に男性の通訳案内士は入りにくいですが、女性ですと男女関係なく接することができる点も有利です。以上、考え合わせると、通訳案内士は女性に向いた仕事で、多くの活躍の場があります。

通訳案内士は一生の仕事として女性におすすめの職業

通訳案内士は、子供が小さいときには家庭を優先し、子供の手が離れてから復活することもできます。また、外国人旅行者が多いハイシーズンに仕事を集中させ、閑散期には家事を中心にする、あるいは語学教室の講師や翻訳業務をするなどして、キャリアに変化を持たせながら続けることもできます。

仕事というのは収入を得るためのものではありますが、日本文化や歴史を学び、仕事をとおして海外からのお客様と文化交流をするという楽しみもあります。通訳案内士は、とても楽しくてやりがいがある生涯の仕事です。


LITORA編集部

自分らしい生き方を見つけたい。大好きなものに囲まれる生活をしたい。暮らしや仕事、オシャレも美容も恋愛も“自分らしく心地よく”を軸に自分のライフスタイルに合わ...

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