退職届を書くときのポイントとは|知っておきたいビジネスマナーとは
退職届の書き方が分からない
退職届の書き方がわからないという方も多いとおもいます。退職届の書き方は非常に重要で、出し方によってはマナーがないという印象を与えたり、希望の日時に退職できない可能性もあります。この記事では、退職届の基本的な書き方を紹介しています。退職届について知識は、社会人のマナーとして知っておくと、何かと役立ちます。
退職届や退職の基本知識
ドラマなどでもよく目にする退職届ですが、いざ自分が書くとなると、どう書けばよいか悩んでしまう人がほとんどです。慌てて書き方をネット検索して、この記事にたどり着いた方もおられるはずです。もう辞めると決めていても、お世話になった会社を円満退職できるように、ルールやマナーをきちんと守って書くことが大切です。
退職届と退職願は違う
退職届と退職願は、同じように見えて実は扱いが異なります。退職願の場合は、会社に対して退職したい旨を願い出る意思表示になりますので、受理されない可能性があります。一方、退職届の場合は、会社の考えがどうであれ、自分が退職することを伝えるための書類となります。つまり、会社に残る可能性がある場合、退職願を提出する方が良しとされています。
退職理由は個人都合が基本
退職理由は人それぞれにあると思いますが、その理由がなんであれ、円満退職のためには、会社や上司への不満などを直接的に理由にすることは基本的に厳禁となります。不満を退職理由にしてしまうと、「改善するから考え直して」と引き留められる可能性があるためです。また、事実だったとしても、会社への不満を伝えて上司の気分を害するのは目に見えていますので、メリットにならないことはやめておくことが賢明です。
退職届は手書きが良い理由
ドラマで目にする退職届も、すべて手書きされているのが印象的だと思います。なぜ手書きで書く必要があるのか、またどう書けばいいのかと頭を抱える方もおられます。退職届は手書きが良しとされる理由について紹介します。次へのステップを踏むための大切な作業ですので、きちんと理解しておくことが大切です。
誠意を見せられる
退職届を手書きすると、書き損じをしたり、書き直しをしたり、手間や時間を必要とします。パソコンでササッと出力した方が数倍楽ですし、見た目にも綺麗でよいのでは、と思ってしまいますが、退職届は手書きが基本となります。
その理由は、やはり手書きで丁寧に作ることで、会社に対する誠意を見せることになるからです。近年では、パソコンで出力したものもマナー違反とはされないようですが、退職届は手書きをおすすめします。
手書きが基本だと考えられている
手書きで誠意を見せる理由以外にも、そもそも退職届は手書きで書くものと考えられていることも理由にあげられます。特に古い世代では、退職願や退職届は手書きと考えている人が多く、固定観念があるかぎり、手書きでの提出が賢明と思われます。ただし、会社から手書き作成・パソコン作成の指示があった場合は、会社の規定に沿って作成してください。
退職届の内容のポイント
では、具体的な退職届の書き方ついて紹介したいと思います。会社に退職届用のフォーマットがあるなら、内容に沿って記入すればOKです。特にフォーマットがなければ、自分で封筒や用紙を用意して、以下のポイントに注意しながら記入していきます。
タイトルは退職届又は退職願
退職届のタイトルを書くときは、ゴチャゴチャ書かず、シンプルに「退職届」「退職願」と端的にわかりやすく書きます。
なお、当然のことながら、修正液や修正テープなどの使用はNGとなりますので、失敗した場合は書き直すようにしてください。パソコンで書くという場合でも、最後の署名部分は手書きで署名する必要があります。手書きの署名によって、本人が書いたという証明になるためです。
退職日を明確にする
退職する際には、どのような状況下であっても、突然退職願や退職届を出すのはマナー違反です。円満退職を望むのであれば、必ず先に上司に退職の旨を伝えて、筋を通してから提出するようにしてください。退職理由には不平不満は一切書かず、「一身上の都合により」とします。いつ退職するという退職日を明確に記入し、意思表示をしっかりしておくことがポイントです。
シャチハタは使わない
退職届の記入は縦書きが基本となります。縦書きの方が丁寧でかしこまったイメージを与えるとされており、特に会社の指示がなければ、縦書きで書くようにします。手書きで内容と署名を記入したら、捺印も忘れずに行います。このとき、シャチハタではなく、認印などを使用します。
最後は会社名と社長名を記入
タイトル、退職理由、退職日、届け出日などを記入し、署名捺印を行ったら、最後に会社名と社長名を記入します。退職願・退職届の提出は、会社の代表宛となりますので、間違っているとたいへん失礼になってしまいます。会社や社長の名前がややこしい場合など、名前をしっかりと確認してから記入してください。名前には、「様」をつけ、「殿」は指示がないかぎり使用しない方が無難です。
退職届の用紙や封筒
会社指定の退職届のフォーマットがない場合は、自分で準備をする必要があります。会社に提出する正式な書類となりますので、マナーに沿って準備をしてください。退職届は、退職するという決意を会社に意思表示するための大切な書類です。直接上司に手渡しますので、円満退職のためにも、きちんと丁寧に作成することが大切です。
用紙はA4縦かB5縦の白紙
退職届に使用する用紙は、A4、またはB5の無地のものがおすすめです。特に、B5サイズは、ポケットに入る最適なサイズである長形4号に、3つ折りできれいに収まるサイズとなります。A4サイズは長形4号に収せんので、渡す側、受け取り側、双方のメリットを考えればB5が最適ということになります。
B5はないけれどA4なら持っているという場合は、A4でも特に問題はないため、新たに買う必要はありません。なお、無地のものがベストですが、罫線が入っていてもマナー違反にはなりません。ただし、中には退職届は白紙だろうと考えている人もいますので、無地の用紙を選んでおくと失敗する心配がありません。
黒のボールペンか万年筆で書く
退職届に使用するペンは、黒のボールペン、または万年筆がおすすめです。油性・水性は問いません。色のついたボールペンや、消えるボールペンの使用は避けてください。消えるボールペンの場合、なにかの拍子に文字が消えてしまう可能性もあり、また、受け取った上司に都合の悪いことが書かれていた場合、消されてしまう可能性もゼロではないためです。
当然のことながら、退職届は正式なビジネス書類となりますので、修正ペンの使用は厳禁となります。書き間違いをした際は、新しく書き直すのがマナーとなります。会社指定の用紙で下記間違えた場合、替えがなければ、2重線を引いて訂正印を押してそのまま使用します。
封筒は白色で無地
退職届は裸のまま渡すことはNGとされていますので、きちんと封筒に入れて手渡しをします。封筒は、白色の無地を選び、郵便番号の枠が印刷されていないもの、さらに中身が透けないものがベストです。
ビジネス用封筒には、茶色も頻繁に使用されていますが、茶色の場合、領収書や納品書などの事務書類の送付に使用されることが基本です。退職届の場合は白色がマナーとなりますので間違えないようにしてください。
マナーを守って退職届を提出する
退職届は、白い無地の封筒に、B5、またはA4サイズの白色用紙に書いて提出するのが基本です。事前に上司に相談をして、承諾を得てから準備をしてください。
どのような理由であれ、不満を伝えることはNGとなりますので、円満退職のためにも、マナーを守って相手に失礼のないように手書きで作成し、直接手渡しで提出することがポイントです。