水泳ダイエットの魅力とは?体幹が鍛えられ効率よく美ボディに。
無理のないトレーニングで体質改善をはかる
ダイエットをしたいけれど、運動系のダイエットはなかなか続かない。そんな方も多いのではないでしょうか。水泳ダイエットは、水泳や水中ウォーキングなどを組み合わせることで、運動が苦手な方でもかんたんに続けやすいダイエット方法です。
体重を落とす以外にも、太りにくい体質になったり、全身の筋肉バランスが整うことで体のラインが綺麗になるなどのメリットがたくさん。水泳ダイエットとは一体どのようなものか、どのやって行えば効果的なのかをみていきましょう。
水泳ダイエットのメリット
低コストで続けやすい
水泳ダイエットを行うには、スポーツジムや公営プールなどを利用する方法があります。特に公営プールは、大人一回の利用料金が約300円から500円程で利用できる施設が多いです。
例えば、500円の入場料の公営プールを週3回利用したとすると、500×3(回)=1,500円、1,500円×4(週)=6,000円。一カ月約6,000円と、低コストです。
スポーツジムの場合は、ナイト会員やホリディ会員など、時間帯を限定して利用できる会員種類を設けているところがあります。レギュラー会員になるよりも、利用する時間帯を絞って利用すると、低コストで利用が可能です。水泳ダイエットは比較的低価格で利用できるので、長く続けやすいというメリットがあります。
全身運動ができる
水中で運動をすると、陸上運動とは違って、水の抵抗や水圧を受けることで全身に負荷がかかります。そのため、体全体を使った全身運動をすることができるのです。
水の抵抗があることで、水泳による脂肪燃焼効果だけでなく、全身の筋肉を鍛える筋力トレーニング効果も期待できます。脂肪を燃焼するには、筋肉が必要です。筋肉を鍛えることで、より効果的なダイエットが行えます。
筋肉をつけることで、脂肪を燃焼させる基礎代謝が上がるだけでなく、引き締まったスタイルに見せてくれるメリットも。脂肪燃焼と筋力トレーニングを同時に行うことができる水泳ダイエットは、バランスの良いダイエットに非常に効果的です。
年齢に関係なく誰でも始められる
水泳ダイエットは、クロールや平泳ぎ、背泳ぎなどで泳ぐといった方法が一般的です。しかし、水泳が苦手な方は、水中で歩いたりジョギングをするだけでも十分にダイエット効果が期待できます。
また、水には浮力という特徴があります。水に胸まで浸かった状態では、体重が約10%ほどになります。そのため、体への負担が大きく減ることで、足腰などに痛みがある方でも運動が可能になるのです。
たくさん泳いだり疲れた時は、水中ウォーキングを取り入れるなど自由に運動メニューを選択できます。年齢に関係なく、誰でも気軽にはじめらるのでおすすめです。
リラクゼーション効果が得られる
水の中でふわふわと浮いたり泳ぐことで、大きなリラクゼーション効果が。人間は生まれる前に、母親の体の中で羊水に入って成長するということが関係していると言われています。
水の中で運動をすると、セロトニンというホルモンが分泌されます。このセロトニンが分泌されると、筋肉の緊張をほぐして気分を和らげるといったリラクゼーション効果が生まれるのです。
ストレスはダイエットの効果を妨げる原因の一つです。ストレスを抱えていると、自律神経が乱れて冷え症の原因になったり、暴飲暴食を引き起こしてしまうことがあります。
体質改善を目指すことが可能
水泳は、全身を使って運動して脂肪を燃焼し、同時に筋肉も鍛えることができます。そのため、脂肪の燃焼に大きく影響する基礎代謝をあげるという効果も。基礎代謝があがると、運動をしていなくても消費されるカロリーが増えて、太りにくい体質になります。
また、水泳で全身を動かし筋肉を鍛えることで、全身の血の流れがよくなります。血流がよくなると、冷え症を改善したり、代謝が悪くなる原因となるセルライトを排出するなど、さまざまな体質改善が期待できるのです。
その他にも、水圧でリンパが刺激され老廃物が流れたり、冷たい水で毛穴が引き締まることによってハリが生まれるなど、水泳は美肌効果があると言われています。
消費カロリーが大きい
水泳ダイエットは、水圧や水の抵抗などがあることによって、陸上で同じ時間運動をするよりも多くのカロリーを消費できます。
例えば、体重が50kgの人が陸上で1時間歩いた場合の消費カロリーは約160kcal。水泳は体型や泳ぎ方によって異なってきますが、一般的に1時間あたりの消費カロリーは、クロールが約900kcal、平泳ぎが約600kcal、水中ウォーキングが約200kcalです。
長時間泳いだり疲れた場合は、水中ウォーキングやジョギングに変えるなど、できるだけ長い時間運動を続けることをおすすめします。
全身運動で体幹を鍛えられる
姿勢が良くなる
水泳を行うと、立ち姿勢、座り姿勢などの姿勢がよくなるというメリットがあります。これは、水泳で全身運動を行うことで、美しい姿勢をキープするのに必要な筋肉が鍛えられるためです。
水泳で肩甲骨を動かすことで、肩周りの筋肉がほぐれて血行が良くなります。その結果、肩こりの解消につながり、バストアップにも効果的です。バスト周辺のリンパの流れを良くして、さらにバストを支えるのに必要な大胸筋が鍛えられるためです。
立ち姿勢座り姿勢の矯正
日常生活の中でスマホをずっと眺めたり、足を組むなどの姿勢を繰り返していると、骨格が歪んで姿勢が崩れていってしまいます。立ち姿勢と座り姿勢が崩れると、一部の筋肉や関節に偏った負担がかかります。さらに、運動不足による筋肉の衰えも加わることで、少しずつ体系が崩れていくという悪循環に。
崩れた姿勢を矯正するためには、筋肉のコリをほぐす・伸ばす・鍛えることが大切です。水泳ダイエットは、全身の筋肉をバランス良く鍛えて、水の力を利用したストレッチの両方を同時に行うことができます。水泳を続けていくことで体のバランスが整い、姿勢の矯正が期待できるのです。
睡眠の質の向上
水泳をすることで、セロトニンというホルモンが分泌されます。このセロトニンは、メラトニンに変化していきます。メラトニンとは、睡眠ホルモンとも呼ばれていて、メロトニンが分泌されることで質の高い睡眠が期待できるのです。
また、水泳で息継ぎをくり返し行うことで、心肺機能が高まります。心肺機能が高まると、徐々に深い呼吸ができるように。その結果、全身の血流が良くなり、睡眠がリラックスした深い眠りへと変化していくのです。
眠りが深くなると、途中で目が覚めることが少なくなります。睡眠の質が良くなると、心身をしっかりと休めることができるのです。
体全体が引き締まる
水泳ダイエットは体全体を使うので、上半身と下半身に加えて体幹を鍛えることができます。美しいプロポーションを保つためには、全身の筋肉を鍛えながら余分な脂肪を落とすことが大切です。水泳は、有酸素運動と筋力トレーニングを同時にバランスよく行うことができます。
筋肉を鍛えると、基礎代謝が上がってより脂肪が燃焼しやすくなります。水泳ダイエットを続けていくうちに、だんだんと体全体が引き締まっていく効果を実感することができるのです。
また、水の中で体を動かすことで、水圧によるマッサージ効果が期待できます。水圧が血液のポンプの役割となって血の流れを良くしてくれるので、むくみが改善されて体のラインは徐々にすっきりとした印象に。
水泳の有酸素運動としての効果について
一定の心拍数でカロリー燃焼モードへ
ダイエットで有酸素運動を行う際に意識したいのが心拍数です。心拍数が低すぎると、脂肪は燃焼されにくくなります。反対に、高すぎても筋肉から消費されてしまうので効率が悪くなってしまうのです。水泳ダイエットを効果的に行うためには、理想の心拍数で泳ぐことを意識してみましょう。
脂肪を燃焼しやすくするためには、最大心拍数の約40%から65%の範囲で運動することが理想的です。最大心拍数の計算方法は、208-0.7×自分の年齢=最大心拍数といわれています。これは、アメリカでよく使用されている計算方法です。たとえば、年齢が25歳の場合の最大心拍数は、208-0.7×25=190.5拍となります。
最大心拍数の85%以上をこえる運動は、有酸素運動ではなく無酸素運動となってしまいます。ダイエットをしたいからといって、激しすぎる運動を行うのは注意が必要です。
重力を感じず泳ぐことでカロリー消費する
陸上での運動は、重力の影響を受けるため、体重が増えれば増えるほど足腰など体への負担が増えてしまいます。水泳は、浮力によって重力がほぼ打ち消されるので、体への負担が少なくカロリーを消費できるのです。そのため、水泳は怪我の後のリハビリにもよく利用されています。
また、陸上での運動では、重力の影響で下半身に血液が滞りがちになってしまいます。水泳は、水圧の効果で全身の血流がよくなるので、消費カロリーをさらにあげることが期待できるのです。
繰り返し泳ぎ習慣化させる
ダイエットは、続けて行うことで習慣化させるということが大切です。水泳ダイエットは重力の影響を受けにくいので、怪我のリスクも少なく、続けやすいという特徴があります。
水泳ダイエットを無理なく長く続けるためには、一回45分から60分の運動を週2から3回のペースで行うことが理想的と言われています。おすすめは、比較的長時間泳ぎやすい平泳ぎです。
脂肪を燃焼させるためには、最低でも20分間は有酸素運動を継続させることが必要です。いきなり激しい運動を行うと、一回の消費カロリーは大きいですが疲れて長続きしにくくなってしまいます。
泳ぎが苦手という方は、途中で水中ウォーキングやジョギングを取り入れてみるのもおすすめです。自分が心地よく、習慣的に行える方法を探してみましょう。
大きく伸びて全身を動かすことが秘訣
水泳ダイエットを行う場合、フォームを意識することで効果は一段と上がります。水の中では大きく伸びて、全身を動かすことを意識してみましょう。体全体を意識して動かすことができると、全身の筋肉が鍛えられて、消費カロリーもアップします。
また、体を伸ばすことを意識すると、ストレッチ効果がより高まります。ストレッチで筋肉の緊張をほぐすことで、血流が良くなり脂肪の燃焼効果がアップ。さらに、リラックス効果も生まれて、ストレスを和らげて気持ちよく運動を行うことができるのです。
食事の内容と取る時間帯を考えてダイエット効果を高めよう
運動後もどんどんエネルギーは燃焼される
エネルギーは、運動をしているときだけではなく、運動をした後もどんどん燃焼されていきます。それは、運動によって脂肪の燃焼に必要な筋肉がついて、血行もよくなり、基礎代謝が上がるためです。基礎代謝が上がるほど、消費されるエネルギーはアップします。
運動に加えて、食事の摂り方や睡眠時間などの生活習慣を意識すると、ダイエットをさらに効果的に行うことが可能です。せっかく行なった運動を無駄にしないためにも、生活スタイルを一度見直して、ダイエット効果をさらに高めましょう。
食事は生野菜から順に食べる
食事は生野菜から順に食べると良いとされています。生野菜から先に食べることで、太る原因となる血糖値の急激な上昇を抑えることができるためです。一般的に主食である炭水化物は、糖質を多く含んでいます。糖質は、血糖値を急激にあげてしまうという特徴があるのです。
急激にあがった血糖値を抑えるために、体はインスリンを分泌します。インスリンが過剰に分泌されると、脂肪が蓄積されやすくなってしまうのです。血糖値を急激にあげすぎない順番で食事をすることが大切です。
また、生野菜を先に食べると、満腹感を得やすくなって炭水化物の量を抑えることができるのです。生野菜には食物繊維が多く含まれています。食物繊維が多く含まれている食べ物は、自然と噛む回数が増えます。たくさん噛むことで満腹中枢が刺激され、さらに生野菜はお腹の中で膨らみやすいので、満腹感が得られやすいのです。
就寝時間より2時間前には食事を終える
就寝時間より2時間前には食事を終える習慣を作ると、ダイエットをより効果的に行えます。食べた物が消化されるには約6時間かかるのが一般的です。食事をした直後に眠ってしまうと、胃が食べ物を消化しようと活動をした状態のままなので、胃がもたれて睡眠が浅くなってしまいます。
また、食後は血糖値が高くなります。血糖値がピークの状態で眠ると、肝臓に脂肪が蓄積されて太りやすい体質になってしまうのです。食べ物が胃から腸に移動するには約1時間かかります。胃が消化の活動を終えて落ち着いた状態で眠るためには、就寝時間の2時間前には食事を終えるようにするのがおすすめです。
睡眠時間を削らないこともポイント
睡眠時間から考えトレーニングを終える
睡眠が十分にとれていると、心身を休ませて、体を動かしやすくする効果があります。質のよい睡眠をとるためには、睡眠するタイミングから一定の時間までにトレーニングを終えることが大切です。
たとえば、眠る直前に激しいトレーニングを行うことはあまりおすすめできません。寝る直前の運動は、交感神経を刺激して体が興奮状態になります。体が興奮状態のままでは、寝つきが悪くなり、眠りが浅くなってしまうのです。
よい睡眠をとるためには、睡眠する3から4時間前にはトレーニングを終えるのが理想的です。運動直後は体温があがった状態となり、体温があがったままでは体を休める準備ができていません。運動後に体の状態が落ち着くには約1から2時間かかります。食事や入浴の時間もふまえて、トレーニングを終えるタイミングを決めてみましょう。
その日一日の疲れを次の日に残さない
睡眠は脳と体の疲労をとって、心身の機能を回復させる効果があります。質の悪い睡眠を続けていると、疲れやストレスがだんだんと溜まっていき、仕事や運動に影響が出てきてしまうことも。さらに、せっかくトレーニングを行ったのに、脂肪を燃やすために必要な筋肉がつきにくくなるなどデメリットばかり。
また、睡眠不足は食欲を増やすホルモンである「グレリン」を分泌しやすくします。一方、満腹感を感じさせるホルモン「レプチン」が減り、結果太りやすい体質になってしまうのです。
ダイエットを効率よく行うためには、きちんと睡眠をとって、その日一日の疲れを翌日に残さないようにしましょう。良い睡眠をとるためには、体を冷やさないようにしたり、眠る前に軽めのストレッチを行うのがおすすめです。
水泳ダイエットは短期間で効果はでない
個人差がありますが、水泳ダイエットは始めてすぐ効果を期待するのではなく、約6カ月を目安に行うと良いでしょう。
一カ月目は、体幹が鍛えられて体のバランスが良くなるため、水泳ダイエットの効果が上がっていきます。二カ月目は、だんだんと筋肉がついてきて、脂肪の燃焼に大きく影響する基礎代謝が増加。そして、三カ月目になると、筋肉と基礎代謝が増したことで、消費カロリーがさらに増えて体重が少しづつ落ちはじめます。
短期間での無理なダイエットは、痩せやすい体質を作りにくいため、リバウンドしやすいという傾向があります。ダイエットを成功させるためには、多少時間がかかっても、必要な筋肉を鍛えて基礎代謝をあげることが大切です。痩せやすい体質という土台をしっかりと作り上げることがダイエット成功への近道となります。
無駄ムラ無理のないトレーニング
水泳ダイエットに限らずさまざまなダイエットに共通しますが、いきなり激しい運動をしてしまうと、体力的にも精神的にも辛くなり長続きしにくくなってしまいます。ダイエットは、継続して行うことが大切です。
水泳ダイエットは、泳ぐだけでなく、疲れた時には水中ウォーキングやジョギングと組み合わせて無理なく行える点が魅力です。無理せず続けられる、自分にあったペースで習慣を作っていきましょう。
<水泳ダイエットで記録しておいた方がいいもの>
- 運動したメニュー(水泳・水中ウォーキング・ジョギングなど)
- 運動した時間
- 体重
記録をつけていくと、ムラなく運動が出来ているかを把握でき、体重の推移を確認できることで、モチベーションアップにも繋がります。
水泳を効果的に続けることで健康増進にて健康的にダイエットしよう
水泳ダイエットは、継続して行うことで、ダイエットと健康増進につながるダイエット方法です。泳ぎが苦手な方や、運動が苦手な方でも、水中ウォーキングなどと組み合わせることで自分のペースで行えるのでおすすめです。
無理に激しい運動を行わなくても、正しい方法を守ることで十分に効果が期待できます。全身のバランスが整って体のラインを美しくなったり、痩せやすい体質になるなどメリットがたくさんの水泳ダイエット。この機会に、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。