気象予報士の年収とは?生涯年収や仕事内容など
気象予報士の年収っていくらでしょうか。疑問にお答えします。
気象予報士というと、テレビのニュースや情報バラエティー番組などには必ずといってよいほど出演していますので、華やかでおしゃれなイメージをもつ方も多いのではないでしょうか。また、気象に関する専門的な知識をわかりやすく伝えてくれる姿を見ると、単に華やかなだけではなくその奥に秘められたインテリジェンスも感じられて、かなり高い能力を必要とする仕事というイメージもあります。
そんな、気象予報士の年収はいくらくらいなのでしょうか。下記で詳しく説明します。
気象予報士の給料についてチェック
私たちが普段目にしているお天気キャスターは、出演しているテレビ局の社員であったり、その局との間で期限を区切って契約をしているフリーランスの気象予報士であったりしていて雇用の形態が違います。気象予報士として独立して仕事をしているのか、それとも会社に雇用されているのかによっての違いがあるのです。
ここでは、雇用の形態の違いによって気象予報士の年収はいくらになるのか、解説いたします。
平均年収
気象予報士の平均年収を年代別にみてみますと、20代では280万円、30代では420万円、40代では480万円となります。
これはあくまでも、民間企業に勤めている場合の平均ですので、企業によって異なります。年代を考えず、純粋に年収のみをみてみますと、400万円から650万円と幅があり、なかには最大年収が800万円という企業もあります。
なお、独立をして仕事をしている場合の年収は、一概にいうことはできません。その方のもつ能力や人脈によって左右される部分が多いからです。ちなみに、フリーランスのお天気キャスターとして仕事をしている場合には、テレビ局との間の契約で、1年間の報酬が300万円から500万円となっていることが多いようです。
平均月収給料
気象予報士の平均月収給料は、20代では23万円、30代では35万円、40代では40万円となります。
生涯年収
民間企業に勤務している気象予報士の生涯年収は、約2億2700万円といわれています。この数字は22歳から65歳まで、同じ企業で勤務したと仮定した場合のものです。
気象予報士の給料は他の仕事とくらべて高い?それとも低い?
気象予報士の給料は他の仕事とくらべて高いといえます。40代の会社員の平均月収が35万円から40万円の間であるのに対して、気象予報士の場合には40万円を越しているからです。
気象予報士は気象データの収集及び解析を行うことが仕事のひとつとなっていますので、場合によっては夜間勤務ということもあります。その分の手当なども給与に加算されることとなりますから、他の仕事より給料が高くなるのでしょう。
気象予報士で年収1000万円は可能?
気象予報士として独立をして仕事をしている場合には、年収1000万円は可能です。あくまでもその方の能力にもよりますが、テレビなどのメディアに登場して人気がでれば、高い報酬が期待できます。また、気象に関する本を出版してベストセラーになれば、印税収入も見込めます。
それに対して、民間企業に就職をして気象予報士の仕事をする場合には、年収1000万円は難しいのではないでしょうか。勤務する企業の給与規定にもよりますが、気象予報士だからといって、他の社員よりも取り立てて優遇されることはないでしょう。
気象予報士の仕事概要
気象予報士の仕事は、気象庁が観測した気象データを収集、解析して気象の予想を行い、それをわかりやすく伝えるというものです。
気象の予想は社会生活に重要な影響を与えますので、この仕事は気象予報士の資格をもった者でなければできないとされています。しかし、気象予報士が作成した原稿を読み上げるだけであれば資格がなくてもできます。テレビ局のお天気キャスターは、気象予報士でなくても問題ないのです。むしろキャスターが番組で発表する気象予報の資料を作成するのが気象予報士であるといってもよいかもしれません。
また、特定の地域における気象の予報をすることによって、その地域でのイベントの開催計画や施設の建設計画、さらには商品の流通戦略といった幅広い業務をサポートする仕事もあります。最近では頻発する気象災害を背景に、防災上の見地から気象に関する知見を提供する仕事も増えてきています。
気象予報士になるための勉強や資格
気象予報士になるためには、気象庁が行う気象予報士試験に合格することが必要です。
気象予報士試験には年齢、学歴といった条件はなく、誰でも受験することが可能です。しかし、その内容は、気象に関する知識だけではなく、その知識を使った天候の予想や、気象業務に関する法令についても問われるもので、合格率は5パーセントと超難関の試験となっています。
女性は働きやすい仕事なの?
テレビなどのメディアに登場する機会が多い気象予報士。そのほとんどが女性であるため、女性の気象予報士は多いのでは、と思っている方もおられるでしょう。しかし、意外にも女性の気象予報士の数は少ないのが現実です。
平成26年7月に気象庁が発表した「気象予報士現況調査結果」によりますと、気象予報士全体で男性が占める割合が88パーセントであるのに対して、女性はわずかに12パーセントでしかありません。しかし、見方を変えればまだまだ女性が活躍できる余地が十分にある仕事といえるでしょう。
気象予報士が行う気象データの収集、解析には細かな作業が要求されますし、さらにはそうして得られた情報をわかりやすく伝える能力も必要です。このような気象予報士に必要とされる能力は、こまやかな視点をもつ女性に向いているのではないでしょうか。また、デスクワークが主になりますので、結婚、出産、子育てといったステージを経験する可能性がある女性にとっては働きやすい仕事ということもできるでしょう。
年収を知ることは大切、だけど仕事の内容も検討しましょう
気象予報士の年収は民間企業に勤めていれば、他の人よりも高いです。しかし、単純に給与面だけを考えるのはいかがなものでしょう。もちろん、年収がどのくらいになるのかを知ることはとても大切です。そのうえで、気象予報士の仕事について正しい知識をもつことも必要ではないでしょうか。
気象の予想は現代社会にあっては、企業の売上を左右するほどの重要なものですから、給与が良い反面、大きな責任も伴います。また、テレビ局での気象予報の現場では、気象データの解析とその伝達という作業を限られた短い時間で行わなければなりません。かなりハードな面を持った仕事であることを覚悟する必要があります。
その一方で、複雑な気象情報をわかりやすく発信する必要があるという点で、女性がもつこまやかな視点を生かすことができる仕事でもあります。
もしもあなたが気象予報士の仕事に興味をおもちであれば、平均的な年収について知るとともに、仕事の内容もよくご検討されることをおすすめいたします。