無駄な出費を減らそう|一人暮らしに必要な光熱費の平均額と節約方法
一人暮らしに必要な光熱費の平均と節約方法
電気やガス、水道代といった光熱費の支払いは、生活していく上で毎月欠かすことができません。
毎月欠かせないものだからこそ、できることなら少しでも節約したいですよね。
実は、光熱費は毎日の生活に少し工夫を加えるだけで大きく節約することが可能です。
節約といっても難しいものではなく、どれも簡単に始めることができるものばかりなので、正しい節約方法を知り毎日の生活に役立てましょう。
光熱費とは何か
光熱費とは電気代、ガス代、水道代の3つを合計したものです。電気、ガス、水道、いずれも毎日の生活に欠かすことができない大切なものですが、1カ月あたりの適正な使用額はご存知ですか。
一人暮らしの光熱費の平均額は約10,000万円となっています。電気、ガス、水道の具体的な平均額はどのぐらいになるのか詳しくみていきましょう。
電化製品に必要不可欠な電気代
パソコンやテレビ、冷蔵庫、電子レンジ等、娯楽や料理など毎日の生活に欠かすことができない電化製品。
この電化製品を利用するために必要となる、電気代の平均額はどのくらいになるのか詳しくみていきましょう。
月平均3,000円
電気代の平均は月3,000円ですが、季節によって電気の使用量が大きく異なるため電気代の平均額も季節によって差が生じやすくなります。
気候が安定して過ごしやすい春や秋はエアコン等を使用せずに生活できるため、月平均3,000円で済ますことが可能です。
しかし、夏や冬は暑さや寒さをしのぐためにエアコンや暖房の使用率が高まるため、電気代が高くなりやすく月平均7,000円ほどになることもあります。
夏や冬の電気代を少しでも安く抑えたいという方は、エアコンの温度設定を適温に保ち、夏場は高めに冬場は低めに設定するとよいでしょう。
料理やお風呂に必要なガス代
料理を行うための火力や、お風呂を沸かすために必要となるガス。続いては、ガス代の平均額について詳しくみていきましょう。
月平均3,000~5,000円
ガス代の平均は月3,000~5,000円となっていますが、ガスの種類によって値段は大きく変わります。
ガスは1種類しかないと思われている方もいるかもしれませんが、実は、都市ガスとプロパンガスの2種類があります。それぞれの違いをみていきましょう。
都市ガス
都市ガスはプロパンガスに比べて初期の導入費用は高いものの、月の料金は安い上、公共料金のため急激な値上がりもありません。
都市ガスを利用すればガス代の月平均は1,500円程に抑えることも可能です。
しかし、都市ガスは地下の配管を通して各家庭に供給されるため、配管の通っていない地域では使用することができません。
また、地震などの災害が発生した際にガス管に破損が生じていないか確認する必要がありガス管が通っている全エリアの点検が済むまで供給が一時停止され、場合によっては復旧するまでに時間がかかることもあります。
プロパンガス
プロパンガスは都市ガスに比べて初期の導入費用は安いものの、月の使用料金は高くなります。
公共料金ではないため、販売会社が自由に料金設定を行えるため会社毎に料金が異なり、急激な値上げが起こる可能性もあります。
料金が高い反面、都市ガスに比べて約2倍の熱量を持っており火力が高く、また、災害時に強いというメリットもあります。
プロパンガスが災害に強い理由は、各家庭にボンベを設置しガスの供給を行うためで、災害が起こった際は各家庭のガス機器の安全確認が取れれば利用を再開できる上、配管も短く点検や修理に時間がかかることが少ないためです。
このように、ガスの種類によって料金は大きく変わります。物件によっては初めからプロパンガスと契約している物件もありますので、入居前にガスの契約内容はしっかり確認するようにしましょう。
飲み水やお風呂に必要な水道代
飲み水やお風呂、洗濯等、こちらも毎日の生活に欠かすことができない水道代の平均額はどのくらいかかるのか詳しくみていきましょう。
月平均3,000~5,000円
水道代は地域によって差はあるものの平均は月3,000~5,000円程で、一人暮らしの場合は平均額を超えることはほとんどありません。
注意しなければいけないのはお風呂に使う水の量です。水道代の最も多くを占めるのがお風呂の水といわれており、シャワーの使用量や浴槽に貯める水の量に気をつけなければ水道代は高くなる恐れがあります。
光熱費のおすすめ節約方法
光熱費は少しの工夫で簡単に節約することが可能です。まずは、電気やガスの契約内容を確認してみましょう。
契約内容を自分の生活に適したものに見直すことで大幅な節約につながりますよ。毎日の水道や電気の使用方法を少し気をつけるだけで節約することも可能です。どのようにすれば節約につながるのか詳しくみていきましょう。
電気代の場合
まず、電気代の節約方法をみていきます。どのような方法があるのでしょうか。
契約アンペア数を確認する
電気の契約アンペア数を確認したことがありますか。自分の契約アンペア数を知らないという方は一度確認してみるとよいでしょう。
契約アンペア数とは一度に使用できる電気の最大量を表すもので、このアンペア数に基づいて電気の基本料金は決められています。
例えば、40アンペアの契約を行なっているのに、毎月最大20アンペアまでしか電気を利用しないといった場合は、無駄に高い基本料金を支払っていることになります。
基本料金は地域によって異なりますが10アンペアで約300円ほど料金が変わります。仮に、40アンペアの契約を20アンペアの契約に変更すると約600円の節約になり、年間では約7,200円の節約となります。
ちなみに、一人暮らしの場合は主に利用する家電として、冷蔵庫、照明器具、テレビなどが挙げられますがこの3つを同時に利用してもアンペア数は約10アンペアほどです。
料理の際に電子レンジやトースターを利用したり、趣味のゲームなどで更に電気を利用したとしても、一人暮らしであれば20アンペア~30アンペアほどで問題なく生活することが可能です。
契約アンペア数はあくまで、一度に同時に利用できる電気の最大量なので、家電を一度に利用しなければ高いアンペア数で契約する必要はありません。
契約アンペア数は毎月の電気料金請求書で確認することが可能です。アンペア数の変更を希望する場合は電力会社に問い合わせれば無料で行ってもらうことができますので、一度契約しているアンペア数が自分の生活に適したアンペア数となっているのか確認し見直してみるとよいでしょう。
エアコンの利用方法を見直す
エアコンの利用温度には気をつけましょう。冷房の設定温度を1度あげるだけで、約70wの電力消費を抑えることができます。
消費電力約560W、電気料金を1kWあたり25円として、毎日12時間エアコンを利用すると仮定した場合、エアコンの温度を1度上げて利用すると1日あたり約21円の節約となり、1カ月あたりでは約630円の節約につながります。
また、エアコンはこまめに電源をオンオフにしないで、つけっぱなしにしていた方が電気代を抑えることができます。
エアコンが最も電力を消費するのは起動時で、0から部屋の温度を設定温度まで上げるために集中的に多くの電力を消費し、一度温度が保たれると温度を維持するためにはそれほど電力が消費されないためです。
エアコンの電気代は使用時間に応じて請求されると考え、こまめにエアコンを切っているという方もいるかもしれませんが、短時間でエアコンのオンオフを繰り返すとかえって電気代が高くなる恐れがあることを頭に入れてエアコンを利用しましょう。
また、エアコンのフィルターが詰まっていると、エアコンの空気循環がうまくいかないため無駄な電力を消費してしまいます。フィルターを奇麗にするだけで、冷房時は4%、暖房時は6%もの電力消費を抑制することができます。
理想としては2週間に1度のペースでフィルターを掃除するのがよいとされているので、こまめに掃除を行い無駄な電力の消費を避けましょう。
省エネ家電にする
家電を省エネ家電にすると、消費電力を抑えることができ電気代の節約につながります。
家電を購入する際、本体の料金に目が行きがちですが、必ず消費電力もチェックしましょう。家電は毎日利用するものが多いので、消費電力はとても大事です。
例えば電球を例に挙げてみましょう。電球1つでそんなに電気代が変わるのか、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、消費電力5~10WのLED電球と消費電力40~60Wの白熱電球で消費電力を比較してみると、電気料金を1kWあたり25円として、毎日8時間電球を利用すると仮定した場合、1カ月で約216円の節約につながることになります。
このように、省エネ家電と通常家電では、電気代が大きく異なります。
家電の買い替えは物によっては費用がかさむため、ためらうこともあるかもしれませんが、長期的な消費電力を考えると少しでも省エネの家電を利用する方がお得なので、買い替えられるものは買い替えてしまいましょう。
ガス代の場合
次に、ガス代の節約方法を確認していきましょう。
都市ガスを選ぶ
ガスにはプロパンガスと都市ガスの2種類があります。プロパンガスの料金は都市ガスに比べて約1.8倍と値段が高くなっており、都市ガスの方が料金が安くなっています。
また、都市ガスは公共料金のため、値段も安定しており急激なガス料金の高騰が起こる心配もありません。
自分に合う都市ガス会社を選ぶ
都市ガスは、以前は会社ごとに管轄地区に独占的に販売していましたが、2017年4月の法改正により都市ガス小売市場が全面自由化になったことにより、販売会社を自分で自由に選べることができるようになりました。
販売会社によって、料金が異なるだけでなく、会社独自のプランやガスと電気をセットで契約するとお得になるセット割など多様なサービスを展開しているので、自分の生活に適したプランを提供している会社をみつけて契約するとよいでしょう。
オール電化にする
調理や、給湯などすべての熱源を電気で行うオール電化にすると節約につながります。
オール電化の電気代の平均額は年間190,868円に対し、電気とガスを併用すると年間平均223,812円と約30,000万円もの差があります。
オール電化を利用すると光熱費を一本化することができるため、電気とガスを併用した時のように2つ分の基本料金を支払う必要はありません。
また、オール電化では夜間に使用する電気料金が安く設定されているので、夜間に電化給湯器や蓄熱ヒーターを利用して、日中に利用するお湯を沸かしたり、熱を貯めておくことができるため電気代の節約につながるのです。
また、ガスを使用しないのでガス漏れの心配がなく、調理の際にコンロを利用して火を使わないので火災の発生の心配も少なくなります。
万が一の災害時には、電気温水器のタンク内の水を生活用水として利用することも可能です。
水道代の場合
最後に、水道代の節約方法を知りましょう。少しの工夫で、節約につながります。
節水できるシャワーヘッドにする
シャワーのへッドを節水できるシャワーヘッドにするだけで、30~50%ほどの節水効果を得ることができます。
また、節水シャワーヘッドは手元にボタンがついているものもあり、このボタンを押すと一時的にシャワーを止めることができます。
お風呂の際は、シャワー水をついつい流しっぱなしにしがちですが、節水シャワーヘッドを利用すれば、簡単に手元のボタンでお湯を止めることも可能なので無駄なシャワーの使用を防ぐこともできるでしょう。
食器は水を貯めて洗うようにする
食器を洗う際は洗い桶に水を貯め食器をつけておき、汚れをある程度落としてから食器を洗うとよいでしょう。
洗い桶につけておくことで、汚れが取れやすくなり水を流しっぱなしにしながら、ゴシゴシ時間をかけて洗う必要がなくなるため、水の使用量を抑えることができ節水することができます。
ちなみに、5分間水を出しっぱなしでお皿を洗うのに約60リットルの水が必要となるため、洗い桶を利用するだけで大幅な水道代の節約につながりますよ。
歯磨きする時水を流しっぱなしにしない
歯磨きをする際に使用する水はコップ1杯を目安にするとよいでしょう。
歯磨きを行う際、ついつい水を流しっぱなしにしがちですが、約30秒流しっぱなしにするだけで約6リットルの水が消費されることになってしまいますので、歯磨きの際は初めにコップに注いだ水を使用して無駄な水の消費を防ぎましょう。
一人暮らしに必要な光熱費の節約を実践しよう
光熱費の節約は難しそう、と思われていた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、少しの努力で簡単に節約することが可能です。
まずは、ガスや電気の契約内容が自分の生活に適したものであるのかを確認しましょう。必要に応じて、電気のアンペア数の変更やガスの契約内容を変更し、無駄な出費を避けて節約につなげましょう。
家電を省エネ家電に変えるだけでも大幅な節約になります。毎日の生活の中でも、節約を意識した行動が大切です。
エアコンの設定温度や、食器洗い、歯ブラシの際の水の出しっ放しに気を使うなど、日々の少しの心がけで光熱費の節約は可能ですので、早速今日から節約を実践してみましょう。