看護師の仕事はもはや看護だけではない。こんなに多い活躍の場
看護師の仕事の幅が広がっているのはご存知ですか
看護師の仕事内容は、もうかつてのイメージとは違うものとなっています。かつての病院で看護を行う、夜勤が必須などといったイメージとは違い、活躍の幅が大きく広がっているのです。当然今までよりも融通が利き、働きやすくなっている部分もあります。よい部分と現実的な部分を知り、仕事復帰の参考にしましょう。就職活動の方法も、これまでのイメージとは変わっていることに気付くはずです。
看護職と呼ばれる仕事
看護職と呼ばれる職業は、これまでは実際に病気の人の看護を行うだけの仕事であったかもしれません。実際に、病院で患者さんの看護を行うのは、看護師の重要な仕事です。ですが、これからの看護職は、それだけではとどまらない、活躍の幅は広がっているのです。とくに、看護師にプラスして、別の資格も持っている人は、非常に有利です。
健康管理を行う保健師
看護師にプラスしてとる資格として保健師があげられます。保健師は病院での看護職だけでなく学校の保健室、保健センターでも働くことが出来、非常に引く手あまたな職業となっています。保健師が不足している現場は多く、資格があるということで多くの優遇を受けることが出来る場合もあるのです。
また、有事の際にも保健師の活躍は目を見張るものがありました。震災や台風による土砂災害の際、被災者たちの健康面での補助を行うために、現地には多くの保健師が派遣され、活躍してきたのです。こういった実績からも、自治体では保健師の採用は増えてきています。
命の誕生を助ける助産師
助産師は、命の誕生を助ける仕事です。実際の出産の場だけでなく、赤ちゃんが生まれた後のママや赤ちゃんのお世話の段階でも助産師さんには活躍の場があります。また、産前のパパママ講習会などでも、助産師さんは講師として仕事をしています。
また、リスクの低い通常分娩を行っている助産院は、助産師さんのみでお産を行っていることもあるくらいです。助産師さんの活躍の場は、どんどん広がっており、産後の育児や母乳の指導時にも、必須の存在となっています。また、病院においては、低体重児や早産児、お産の際のトラブルがあった赤ちゃんが入るNICUにも、助産師の存在は必須となるのです。
患者の援助をする看護師
看護師の代表的な仕事としては、医療施設、介護施設における患者の援助でしょう。また、保育所においても、看護師の存在は必要とされています。病児保育などを行っている保育所が増えている昨今では、保育の現場における看護師の存在意義は高まっているのです。
また、介護施設は年々増えており、介護士とともに看護師の需要も上がっています。施設だけでなく、実際に患者のところに出向いて行う訪問サービスなども仕事の一部となってきています。これまでと違った働き方が可能ですので、いろいろと模索してみましょう。
看護師の種類
看護師と一言でいっても、その資格には複数の種類があります。比較的若い年齢でとれる准看護師や、保健師・助産師のように、看護師の資格にプラスしてとることで、より専門的な仕事ができるものもあるのです。
看護師のサポートをする准看護師
看護師のサポートをする准看護師という看護師がいます。これは最も若くしてなれる看護師であり、まずは専門教育を行う機関にはいり、受験資格を得る必要があります。その後、都道府県の試験に合格し免許を得ることで准看護師になることができます。
最短で高校卒業程度の年齢で看護師になることができるため、看護職につくには最短コースであるといえるでしょう。ただしその分仕事が可能な幅は狭まり、あくまでも看護師の補助的な仕事にとどまることとなります。
また、正式な看護師であっても、専門学校卒と、大学卒とで、昇任や任される仕事の幅が変わることもありますので、将来的なことも考えて、資格を取得するとよいでしょう。もちろん、准看護師になってから、さらにステップアップで看護師資格を取得したり、それに加えて保健師や助産師の資格を取ることも可能です。
卓越した看護をする専門看護師
看護師の中でも、専門性を高め、特別な看護を行う人がいます。がん看護、老人看護、精神看護などといった特殊でスキルや知識を必要とする仕事です。大きな病院や、専門病院でも仕事が多く、一般的な病室の看護だけでなく、手術室などに勤務することもあります。
看護師の中でも、専門スキルを磨き、特別な部署への配属を希望することで、スペシャリストになることもできるのです。またはその逆に、多くの現場を経験し、たくさんの経験を積んで汎用性を磨くことも可能です。
認定看護師は水準の高い看護を行う
認定看護師は、水準の高い看護が行える看護師です。認知症、感染管理、糖尿病など、より注意が必要な場面が増え、看護の受容性の高い現場で働くことができます。
このように、単純に看護師として働くといっても、プラスアルファの資格があることや経験を積むことによって、これまでのイメージを超えた活躍が可能になります。また、能力の高い看護師ほど、条件のよい職場を選ぶことができますので、育児などとの両立における条件交渉でも有利に進めることができます。
病院の管理者になれる認定看護管理者
看護師の中でも、より昇任し、責任者的な立場を目指すのであれば、看護部長・副院長といった、認定看護管理者になることができます。こういった立場になると、現場に出て働くよりも、全体の采配を行ったり、人の管理をしたりといった仕事がメインになります。
看護の知識はもちろんのこと、多くの業務について把握し、現場について知っておかなければなりません。非常に責任のある立場であるとともに、やりがいのある仕事であるといえるでしょう。
看護師の仕事の特徴
看護師の仕事の特徴は、メリットとデメリットがわかりやすい仕事です。メリットは、なんといっても専門職であり、働き口の多い仕事であるということです。デメリットは体が資本の仕事であり、ケガなどをすると働くことが難しくなってしまい、骨折などでは長期間仕事ができなくなるなどといった点です。その他にも多くのメリット・デメリットがありますので、まず知っておきましょう。
やりがいがある
看護師の職業は、感謝されやすく、やりがいを感じやすいといった特徴があります。患者は医師への感謝もしますが、より多くの時間付き添ってくれる看護師に対しても、感謝の意を示してくれることは多いのです。
入院期間が長引くほど、看護師の重要性は増してきますので、誠実に接することで、患者さんから感謝されることは増えるでしょう。社会には、人から直接的に感謝される仕事は実は少なく、自分の仕事の実績が見えないことも多いものです。看護師は直接的に感謝される機会が多いため、やりがいにつながり、続ける意欲が増すでしょう。
休日を確保しやすい
看護師は休日を確保しやすいといった傾向もあります。職場によっては、公立病院などといったところもあり、職務上の地位は、準公務員または地方公務員といった扱いになることもあります。
こういった場合は、ケガや病気による休業の補償がされるなど、民間よりも休暇に関しては有利な点があるでしょう。一方で、救急指定病院などに該当していることが多く、非常に忙しい職場であることも多いです。
また、個人病院勤務ですと、休診日がはっきりと決まっているため、休日にあたる日がわかりやすく、休日を確保しやすくなることでしょう。
報酬が高い
看護師の報酬は、女性の平均年収を見ると、おおむね高い傾向にあります。専門職であり、夜勤があることから手当てがつくなどといったことが理由で、こういった面も魅力のひとつです。また、職場を選ぶことでさらに収入を上げることもできます。
比較的短い時間で高額な給料を稼ぐことができる点と、働き口が多く、募集が多いのも魅力です。働きやすさから家の近くの職場を選ぶなど、自由に場所を選ぶこともできるでしょう。
不安定な就業時間
看護師の仕事の特徴として、夜勤があるという点があげられます。夜勤があることで就業時間が不安定になり、体調を崩しやすくなるというのが看護職のデメリットでもあるのです。それゆえ、子育てとの両立に悩む女性も多いです。
子育てや介護の事情により、どうしても夜勤ができない場合は、昼の勤務だけになる個人病院での勤めに変えるなど、ライフスタイルに合わせて柔軟に職場を変えていく方法も、検討してみるとよいでしょう。
人間関係がストレスになりかねる
命に関わる現場であるため、非常に厳しいムードがただよっていることは多いようです。このことから、人間関係の悪化が起こりやすく、そのことがストレスになって退職に至ることも多いかもしれません。
とくに大きな病院で、生死に関わる場面が多い時は、迅速な判断と仕事ぶりが求められるため、緊張状態が長く続くことも多いでしょう。患者さんとの関係でストレスを感じることもあるので、そういった面では厳しい職業であるといえます。
様々な分野で活躍できる看護師は魅力的
さまざまな分野での活躍が可能な看護師という職業は非常に魅力的な職業であるといえるでしょう。おそらくは資格を取った時よりも活躍できる場面は増えているはずです。そして、仕事の場も選びやすくなっているはず。いろいろな可能性を考えて、幅広い分野での活動を検討してみましょう。