【4】優秀な人材が活躍できる場を作るため自分たちで事業を立ち上げたい

ライフスタイル

会社員時代と起業した現在で変化したことについて久野さんに伺ったところ、「無駄な部分がそぎ落とされてありのままを出せるようになった」と話してくれました。余分なものを手放し、今、自分の手元にあるものを大切に扱うことが、人を大事にする気持ちに繋がると話す久野さん。将来の目標は「トライフル」独自で事業を立ち上げ、日の目を見る機会が少ない世界中の優秀な人材が活躍できる場を作ることなのだそうです。

無駄なモノがそぎ落とされてありのままを出せるように

——会社員時代と起業後の現在、ご自身で変化を感じる部分はありますか?

人の意見に左右されなくなったことです。起業前は周りの意見に影響されて余計なことを考える機会が多かったと思います。今は、シンプルに物事を考えられるようになりました。

——「シンプルに物事を考えられるようになった」とありますが、それを感じるようになったエピソードはありますか?

以前よりも持ち物が減りました。今や「ミニマリスト」です。バックパッカー旅行へ行く時、出発時は規定重量ギリギリの荷物量だったんですよ。「こんなことが起きたらこれが必要かもしれない」と、起きるかどうかも分からないことを考えて不安を覚えた結果、荷物を増やしてしまったんですよね。しかし、帰国する頃には10キロぐらい減っていました。旅行中に不要なものを手放したことで、大事なものだけが手元に残ったのでしょう。

——10キロ分の荷物が減ると、体が軽くなりますよね。

はい。同じことが自分そのものにも当てはまっていると思います。以前は自分をよく見せるために見栄を張るなど、「私はこういう人間だからこうしなければならない」と自分自身に余計なプレッシャーをかけていました。今は余計な部分がそぎ落とされて、ありのままの自分を表に出せるようになったと感じています。

自分の手元にあるモノを大切に扱うことが人を大事にする気持ちに繋がる

——仕事において大切にしている考え方は何ですか?

先ほど述べた「余計な部分をそぎ落とす」ことにも繋がりますが、選択肢を少なくすることです。選択肢が多いと迷いが出ますし、一つ一つ検討するためにエネルギーを使います。新しい何かを取り入れるうえで、選択肢を厳選することは重要だと思います。

——選択肢が少ないほど、判断に迷うことはなくなりそうですね。

はい。私自身、持ち物を減らすようになってからは生き方や判断に迷うことがなくなりました。また、やみくもに物を増やさなくなったため、今、自分が持っている物を大事にするようにもなりました。物を大事にする心は、人を大事にする気持ちにも通じると思います。

——「人を大事にする気持ち」は、「トライフル」の事業に繋がる部分もありそうですね。

そうですね。キャスティング事業において、登録者と派遣先のどちらかが我慢して成り立つ関係は良いと言えません。お互いが心地よく過ごせる関係性を築くためにも、双方を大事にする気持ちは忘れないように心がけたいですね。

事業拡大は「誰もが自分らしく働ける社会」を実現するための手段

——「トライフル」の今後について、お聞かせください。

現在、弊社は人材派遣をメインに事業を行っていますが、いずれは自分たちで事業を立ち上げたいと考えています。

——自社事業を立ち上げるのが目標ということですね。それはなぜですか?

人材派遣では人が働く場所、つまり「器」を用意する必要があります。いくら私たちが登録者を「この人は優秀だ」と思っていても、企業側が受け入れてくれなければ活躍のチャンスも与えられません。優秀な人材を活躍させるには、働く場所を用意しなくてはならないんです。

——久野さんたちが信頼する「優秀な人材」が活躍できる場所をつくるということですね。

その通りです。自分たちで事業を立ち上げれば、働くことを希望する人材の受け皿ができます。私が「トライフル」を立ち上げた理由は、「誰もが自分らしく働ける社会」を実現するためです。弊社の事業規模を拡大することは、私自身のやりたいことを実現する手段でもあります。目標を達成するためにも「人を大事にする気持ち」を忘れずに、一つ一つの事業を丁寧に進めていきたいと思います。

ミニマリストになったことで得たシンプルに物事を考える力が仕事に活きる

バックパッカーを経験後、久野さんは余計なものを持たない「ミニマリスト」になりました。自身が厳選したものだけを周りに置くようになった結果、シンプルに物事を考えられるようになり、判断に迷うことが少なくなったそうです。そして、持ち物を減らしたことで、自分の手元にあるものを大切に扱うようになったと久野さんは言います。ものを大切に扱う行為は人を大事にする気持ちに繋がり、仕事にも活きているのだとか。今後は自社事業を立ち上げて、「トライフル」に登録する人たちが活躍できる場所を増やしたいと話す久野さん。「誰もが自分らしく働ける社会」を実現するために尽力したいと笑顔で意気込みを語ってくれました。

「株式会社トライフル」公式HP

https://www.tryfull.tokyo/

 

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